Debian は、Linuxカーネルや GNU ツールセットが必要とする以上のハードウェアを要求しません。それゆえ、Linuxカーネル、libc、gcc などが移植されていて、Debian の移植版が存在すれば、どんなアーキテクチャや プラットフォームでも Debian を動作させることができます。すでに Debian GNU/Linux でテストされている Loongarch アーキテクチャシステムの詳細は、 https://www.debian.org/ports/loongarch/ にある移植版のページを参照してください。
この節では、Loongarch でサポートされるハードウェアの様々な設定のすべてに触れることは避け、一般的な情報とさらなる情報が見つけられる場所へのポインタを紹介します。
Debian GNU/Linux 14 は 7 の主要なアーキテクチャと、「フレーバー」と呼ばれる各アーキテクチャのバリエーションをサポートしています。
| アーキテクチャ | Debian での名称 | サブアーキテクチャ | フレーバー |
|---|---|---|---|
| AMD64 & Intel 64 | amd64 | ||
| ハードウェア FPU がある ARM | armhf | 複数プラットフォーム対応 | armmp |
| 64bit ARM | arm64 | ||
| Power Systems | ppc64el | IBM POWER8 以降のマシン | |
| 64bit RISC-V (リトルエンディアン) | riscv64 | ||
| 64bit IBM S/390 | s390x | VM-reader や DASD からの IPL | generic |
この文書は Linux カーネルを用いた Loongarch アーキテクチャへのインストールを扱います。Debian がサポートしている他のアーキテクチャに関する情報を探しているなら、Debian 移植版 のページをご覧ください。
これは Loongarch アーキテクチャ用 Debian GNU/Linux の初公式リリースです。すでにリリースとするに充分安定していると私たちは考えています。しかし、まだ他のアーキテクチャ版ほど広く使われていない (つまりユーザによるテストも多くない) ことから、いくつかのバグにでくわす可能性もあります。何か問題が起きたら、バグ追跡システム を使って報告してください。その際、そのバグが、Linux カーネルを用いた Loongarch プラットフォーム上のものであることを必ず書き添えてください。また debian-loongarch メーリングリスト の購読も必要かもしれません。
このアーキテクチャでは、マルチプロセッササポート (「対称型マルチプロセッシング」 や SMP とも呼ばれる) が利用できます。しかし Debian 14 の標準カーネルイメージは SMP をサポートしていません。標準の非 SMP カーネルは SMP システムでも起動できますから、インストールには問題ありません。標準カーネルは単に 1 番目の CPU を用います。
マルチプロセッサを利用するためには、Debian の標準カーネルを置き換える必要があります。その手順に関する話題は 「新しいカーネルのコンパイル」 にあります。現時点 (カーネルバージョン 3.16) で SMP を有効にするためには、カーネルコンフィグレーションの 「Kernel type」 セクションにある 「Multi-Processing support」 を選択してください。
Debian のグラフィカルインターフェースのサポートは、X.Org による X11 システムやカーネルでサポートされているかどうかで決まります。デスクトップ環境は X11 を利用するのに対し、基本的なフレームバッファのグラフィックはカーネルにより提供されます。3D ハードウェアアクセラレーションやハードウェアアクセラーションビデオといった、高性能なグラフィックカードの機能が有効かどうかは、システムで使用する実際のグラフィックハードウェアと、ある状況下では、追加 「ファームウェア」 ファイルのインストール (「ファームウェアが必要なデバイス」 参照) に依存します。
サポートされているグラフィックハードウェアやポインティングデバイスに関する、より詳細な情報は https://wiki.freedesktop.org/xorg/ にあります。Debian 14 は X.Org バージョン 7.7 を採用しています。
Linux カーネルがサポートしているネットワークインターフェースカード (NIC) なら、インストールシステムでもほとんどサポートしています。ドライバモジュールは、通常自動的に読み込まれます。